ニューヨークに行きたいかぁ~
アメリカの自由の女神像
英語を直訳すれば"自由の像"だが、"自由の女神像"と訳されたのは第二次世界大戦後からである
○か ×か
これは私が1回だけ参加したアメリカ横断ウルトラクイズの第一問です。
福留功男アナウンサーの「ニューヨークに行きたいかぁ~」で始まり
行く先々でクイズを回答しながら少しずつ参加者を絞っていく番組でした。
参加したのは、当時勤めていた会社の先輩が
「有効なパスポート持ってる?」と聞いてきたのがきっかけです。
往復はがきで申し込み、返信されたはがきが参加証になる仕組みでした。
当時は20代でしたので交通費を浮かせるべく
大阪から青春18きっぷを使い、前夜から鈍行列車を乗り継いでの東京強行軍です。
ドーム会場入り口にはさっきの第一問が貼られていて、○か×のゲートから入場します。
インターネットや携帯も無い時代ですから答えを検索できるわけもありません。
図書館も開館前ですし、土地に不案内なのでどこに図書館があるのかも知りません。
たとえ図書館を利用できたとしても答えが載っている本が見つけられるとも思えませんでした。
近くの公衆電話から多分親や知人に電話して答えを聞き出そうとしている姿もちらほら見えています。
確信があったわけでもなく、多分×だろうということでゲートをくぐったわけですが、
そこで前回のクイズチャンピオンとたまたま知り合うことができました。
(前回の優勝商品はどこかの無人島だったはずです。)
その人が言うには、答えがわからなくても解ける問題はあるということです。
答えが正しいことを検証するために、
もし○が正解だとしたら、
戦前には"自由の女神像"という和訳が1回も使われていないことを証明しなければなりません。
もし×が正解なら、
戦前に"自由の女神像"が1回でも使われていることを証明すればよいことになります。
そう考えると答えはおのずと×になりますね。
実際答え合わせでは、証明として大正時代の新聞記事に"自由の女神像"が使われているところを映していました。
やはりというか、クイズの達人は考えることが違うようです。
その方からはこんな裏話も教えてもらえました。
ドーム予選の後は数日後に成田空港でじゃんけん大会となって、勝者が初めて飛行機でハワイに向かいます。
機内ではハワイまでの移動時間中にクイズの問題集を解くようになっていて、
採点によりアメリカ本土への乗り換え組とそのまま成田への帰国組に分かれるようです。
実は、この時に長期休暇を取れない悲しい社会人がわざと悪い点を取って脱落していると聞きました。
もしかしたら優勝できる可能性があるのに、大人の都合でわざと落ちるって悲しいですよね。
最近のクイズ番組では単に知識を競うだけではなく、ある種のひらめきを求める番組が多くなったように思います。
知識量だけでは勝てなくても、ひらめきで活躍している芸人さんは応援したくなりますし、
テレビの解答者より先に答えがわかった時はうれしくなったりするものです。
このクイズ大会、
2問目が「当時アメリカの大統領だったレーガン大統領は俳優時代にやはり元女優の奥さんと映画で共演したことがある」
○か×か。
3問目が「ペンギンでもシモヤケになる」
○か×か。
そのほかにも「花の"しょうぶ"と"あやめ"は同じ漢字表記になる」
○か×か。
結局、私は成田に行くことも無くその日の鈍行で大阪まで帰っていきました。
0泊2日の強行軍で結構疲れましたが、
出来立ての東京ドームのグラウンドに降りて人工芝に寝っ転がることもしましたのでいい思い出となりました。
自由の女神像 英語では"The Statue of Liberty"
像の高さは46メートル 台座を合わせると93メートル(台座の方がでかい)
アメリカの独立100周年記念として独立を支援したフランス人の寄付で1886年に完成
日本だと江戸末期、大政奉還の前の年ですね。