顔をあげるとき
もう12月ですね。
これを読んでくださっている皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
今年は新感染症に幕を開けられてしまったような雰囲気がありますが、
それでも何とか、穏やかに1年の終わりを迎えられることに感謝しています。
周囲の方々の支えも勿論ですが、
試練や危機に対応していただいている多くの皆さまのお陰でもあり
これは本当に有難いことで、
私でも日々のことが少しでも皆さまのお役に立てるように励んでいきたいと思います。
皆さまにとってこの年末がより良く、
また穏やかに新年を迎えられるよう、願っています。
さて、代表より社員ブログを書いてねと言われてから
これがようやく私にとって2回目のブログとなります。
ブログを書くにあたり、代表から当時、2つのお題ももらいました。
一つは「谷洋について」で、これは2019年8月号で書かせていただきました。
今回はもう一つのお題、「谷のブログに絡めて」でお付き合いいただければと思います。
あるとき、仕事の相談をしようと
デスクに座っている谷にいつものように声をかけたところ、
谷が顔を上げる瞬間、フッと何か微細な表情が見えたことがありました。
さっきのは何だろうと思いながらも
ほんの一瞬の出来事でしたので、それほど気に留めることはありませんでした。
その数日後、
2016年6月号「あなたは1文字を残して顔を上げられるか」
のアップがありました。
出来る上司は部下の前では1ミリたりとも自分のための時間は使わない。
自分のことは後回し。組織を動かすことを最優先とする。
思考を回転させ打つメール文、最後の1文字を残し声をかけてきた部下に
あなたは顔を上げられるか。
おおまかにはそんなことが書かれていて、
ああ、谷さんあの時、これ書いてたんだなーと合点がいきました。
それまでは、社内では
「すみません、今、お話し良いですか」
「ちょっと待って、このメール書いてしまうから。…ハイ送信。どうした?」
なんていうのはたまに聞かれる会話で、
頻繁ではないにしろ、確か谷からも聞いたことがあったように思います。
ですがそういえば、この頃から谷からこの言葉を聞かなくなりました。
これが良い悪いと言うつもりはありません。
「ちょっと待って…ハイ送信、どうした?」
でもじゅうぶん良いコミュニケーションだと私は思います。
ですが、谷はもう一歩、と思ったのか
はたまたこれではダメだと思ったのか、
もしかしてその両方かも知れません。
分かりませんがいずれにしても、
谷のブログでと言われてキーを走らせると
私にはこのブログ、この場面が思い出されます。
カタカタ…とキーを打つ静かな音。
『できるマネージャーは、自分が公の立場にあるときは、
自分のためには1ミリたりとも時間を使わない。
私はそう思っている。そして、そうなりたいと思っている。
さあ。あな た は』…
ほうら、来た。
「どうした?」